
日本の童謡には、以外な意味が含まれていたりますが、ひな祭りの歌(うれしいひな祭り)の歌詞の意味はどのようなものでしょうか?
これは以外に知られていません。
あなたも何度も耳にした歌だと思いますが、その意味を理解していますでしょうか。
このコラムでは、ひな祭りの歌の意味とその背景などにつていご紹介致します。
「うれしいひな祭り」の内容
まずは、ひな祭りの歌の基本情報をご紹介致します。
作られたのは1935年で、作詞家のサトウハチローさは、すでに他界されています。
この正式な曲名「うれしいひなまつり」という曲は、佐藤八郎(サトウハチロー)さんの曲としては、一番歌われた曲の一つとされ、これ以外で有名なのが「ちいさい秋みつけた」という歌ですが、あなたもご存知でしょう。
【引用】
曲名:うれしいひなまつり
作詞:サトウハチロー
作曲:河村光陽あかりをつけましょ ぼんぼりに
お花をあげましょ 桃の花
五人ばやしの 笛太鼓
今日はたのしい ひなまつりお内裏様(だいりさま)と おひな様
二人ならんで すまし顔
お嫁にいらした 姉様に
よく似た官女の 白い顔金のびょうぶに うつる灯(ひ)を
かすかにゆする 春の風
すこし白酒 めされたか
あかいお顔の 右大臣着物をきかえて 帯しめて
今日はわたしも はれ姿
春のやよいの このよき日
なによりうれしい ひなまつり
↓はyou-tubeに出ている曲です。
そして、この歌詞には誤描写があるのです。
世に発表されてから、そのことに気づいたらしく、さとうはちろーさんは、後々までこのことを気にしていたようです。
うれしいひなまつりの誤描写は?
では、どこがどのように誤描写になっているのかについてご紹介致します。
お内裏様とお雛様の誤り
歌詞に「お内裏様(おだいりさま)と おひな様」という部分があります。
雛人形の最上段に男雛(おびな)と、女雛(めびな)が並べられます。
そして、天皇(男雛)、皇后(女雛)両者が揃って「お内裏様(おだいりさま)」になるのですが、歌詞では、お内裏様(おだいりさま)とおひな様という重複する呼称が出てきています。
更におひな様とは、お内裏様を含め「三人官女」や「五人囃子」など全ての雛人形を差す言葉なので、これも重複しているのです。
・おひな様→男雛(おびな)、女雛(めびな)、三人官女」、五人囃子
この歌詞の通りだと、男雛(おびな)×2名、女雛(めびな)×2名、三人官女、五人囃子が登場してしまうことになります。
多分さとうはちろーさんは、
・おひな様=女雛(めびな)
だと勘違いしていたのかもしれません。
右大臣の誤り
もう一つは、「赤い顔の右大臣」という部分です。
日本では左が上位とされているので、、、
・右→大臣→若くて格下
このルールから考えると「白い髭を蓄えた雛人形」は年配で偉い人なので、左大臣だと考えるのが真っ当です。
向かい側から見ると、右側に左大臣がいるので、それを右大臣とうたってしまったのかもしれません。
これだけ、多くの人に歌われて、愛されてきた歌詞なのに、以外や以外、誤描写と思われる歌詞が二箇所もあるのです。
うれしいひなまつり歌詞の意味
うれしいひなまつりの歌詞の意味について、都市伝説的な解釈をご紹介します。
作者であるさとうはちろーさんには、お姉さまがおりなんと18歳という若さで「結核」により亡くなられたのです。
歌詞に出てくる「お嫁にいらした姉様によく似た官女の白い顔」という部分ですが、これはさとうはちろーさんの亡くなられたお姉さまの、結核による症状で白くなった顔のことを描いているものなのでは?という説がありますが、それが本当だとすると少々怖いと感じます。
別の説では、少女が官女の白い肌を見たとき、嫁に嫁いでいった姉の白くて綺麗な肌を思い出し、恋しく思っているという情景を描写したものだというものもあります。
個人的には、後者であることを願います。
終わりに
私は「うれしいひなまつり」という歌は、このひな祭りという行事に関連した、この行事由来の曲だと思っていました。
しかし、歌詞は人形に邪気を移して川に流し、邪気を流すというひな祭りの目的や意味とは全く関係ない、ひな祭りという時季を過ごすときの風情を歌にしたもののようです。
この歌詞が作られた1935年という時代は、歌詞の第三者が歌詞の内容の正誤をチェックするなんてことはしていなかったのでしょうね。