梅雨の時期になると、よく見かける「カタツムリ」と「ナメクジ」。
この2つの違いはなにか?をご存知でしょうか? 子供のころ、「カタツムリ」を殻から引っこ抜いたら「ナメクジ」になると自信ありげに言っていた友人がいました。(笑)
このコラムでは、「カタツムリ」と「ナメクジ」の違いをご紹介致します。
目次
カタツムリとは?
なにをもって「カタツムリ」と分類しているのか? 「カタツムリ」の特徴・性質について触れてみます。
カタツムリの分類
「カタツムリ」の生物学的な分類は、巻貝です。
「軟体動物門・腹足綱」に属する巻貝の一種と分類されています。
「腹足綱」とは巻貝の分類上の呼称です。
巻貝を体にまとっていて、陸に住む」生き物を「カタツムリ」と呼ばれているのです。
海にいた貝が陸に上がって、肺呼吸をするようになったのが、カタツムリというわけです。
食材で人気にある「エスカルゴ」もカタツムリの一種です。
水分が必要
カタツムリの体には、水分が多く含まれており、それが乾燥すると死んでしまいます。
また、暑さにも寒さにも弱く「変温動物」と言って自分で自分の体温を維持することができません。
外気の温度に連動して体温も上下するので、寒くなれば体温が下がり動けなくなります。
塩をかけるとどうなる
カタツムリに塩をかけるとどうなるでしょうか? ヌメヌメと動きながら、体の水分を出しながら泡が出て、体がどけているように見えますが、実際に溶けているわけはありません。
塩による刺激によって浸透圧に変化が生じて、体に含まれている水分が外に押し出されてしまうために溶け出したように見えます。
↓カタツムリに塩をかけたときの反応を撮った動画。
ナメクジとは?
今度は「ナメクジ」の分類や特徴についての話です。
ナメクジの分類は?
カタツムリは陸で生活する「巻貝」であるとご説明しましたが、「ナメクジ」はそれらの「カタツムリ」の貝が退化してなくなった種類を指します。
「軟体動物門・腹足綱・有肺亜目・柄眼目」に分類されています。
分類名の意味
ナメクジはカタツムリの一種に類します。
ナメクジも「腹足綱」に属し巻貝の一種に分類されているのですが、それはよく見えないながら、小さな殻の痕跡が体にあるナメクジもいるため、 巻貝の一種として分類されているのです。
殻が薄くなって体に埋もれいるナメクジがいるのです。
カタツムリが進化して生まれたのがナメクジになりますが、殻がなくなた理由はよく分かっていないそうです。
ナメクジに塩をかけるとどうなる
ナメクジもカタツムリと同じで体に多くの水分を必要としています。
塩をかけると、水を出し表面の皮を脱ぎ捨てるので、溶けて行くように見えます。
「 その理由はカタツムリと全く同じです。
↓ナメクジに塩をかけたときの、反応動画
カタツムリを殻から出しらナメクジになる?
では、カタツムリを殻から引っ張り出したら、ナメクジになるのでしょうか? 答えはなりません。
カタツムリの殻は内蔵が収納されていますし、殻そのものが体の一部になっているので、そこから引っ張り出すと直ぐに死んでしまいます。
また、軟体部分を保水する為にも殻が必要です。
水分が奪われる夏・冬には、殻の中に体全体を潜りこませた上に、入り口に膜をはり水分の蒸発を防ぎます。
殻は身体機能のそのものなので、無いと死んでしまうのです。
まとめ
カタツムリとナメクジの違いをまとめます。
カタツムリ
ナメクジ
カタツムリのナメクジも同じ系統の生物です。
そして、カタツムリが進化して生まれたのがナメクジだというのがちょっと以外です。
そもそも、ナメクジもカタツムリも野菜を食べてしまうので、その意味では人間にとって害虫と言えます。
アワビ、サザエ、アサリ、ホタテ、つぶ貝、ハマグリ、トリガイなど、海に生息する、貝類は食べると美味しいものが多ですね。
エスカルゴも美味しいです。