最近になり、「LGBT」という言葉を耳にする頻度が、だんだんと増えてきている気がしています。
一般化した言葉になってきた「LGBT」ですが、誰かに簡潔に説明できる方はどれほどいますでしょうか?
ここを訪れたあなたは、「LGBT」を正確に、かつ簡単・簡潔に説明できるようになられたいのではないでしょうか?
この記事では、「LGBT」について簡単・簡潔に説明できるよいうに解説致します。
- 「LGBT」について、しっかりと理解ができるようになる
- 「LGBT」について、簡潔に説明ができるようになる
- 必要なら「LGBT」の詳しい知識が得られる
目次
「LGBT」とは4タイプの性的マイノリティの頭文字を取った
この「LGBT」という4文字は、どこからとったものなのでしょうか?
これは、性的マイノリティの代表である「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシャル」「トランスジェンダー」という4つのタイプの頭文字から取っています。
- L(Lesbian)→レズビアン(女性同性愛者)
- G(Gay)→ゲイ(男性同性愛者)
- B(Bisexual)→バイセクシュアル(両性愛者)
- T(Transgender)→トランスジェンダー(性同一性障がい者を含む、心と出生時の性別が一致しない人)
次からは、この4タイプのそれぞれをもう少し詳しく解説いたします。
3つの観点①出生性②性自認③性的指向
4つのタイプについて、知る前に「LGBT」にいついて考えるときには、次の3つの観点を押さえる必要があります。
- 出生性:戸籍上の性別
- 性自認:自分自身が認識している性別
- 性的指向:恋愛・性的対象の性別
この3要素の組み合わせ「LGBT」のどれに当たるのかが、決まります。
「LGBT」以外には、シスジェンダー、ヘテロセクシャルがあります。
これはストレートとも言われる一番メジャーなタイプです。
シスジェンダーとは、戸籍上の性別と性自認が一致している方を指します。
一方ヘテロセクシャルとは、男性として生まれ、男性として女性を好きな方、女性として生まれ女性として男性が好きな方を指します。
- シスジェンダー:出生性=性自認
- ヘテロセクシャル:性的指向=異性
性的マイノリティー代表的なタイプ別の意味
それでは、「LGBT」の4タイプそれぞれの意味をご紹介いたします。
レズビアン(女性同性愛者)
レズビアンとは、日本語で「女性同性愛者」と言います。
自分自身を女性として認識し、女性に対して恋愛、性的な興味を抱く方のことを指します。
女性として女性を愛する方です。
出生生:女性
性自認:女性
性的指向:女性
ゲイ(男性同性愛者)
ゲイとは日本語で「男性同性愛者」言います。
自分を男性と認識(性自認)し、男性に対して恋愛、性的な興味を抱く方のことを指します。
男性として男性を愛する方です。
出生生:男性
性自認:男性
性的指向:男性
バイセクシュアル(両性愛者)
バイセクシャルとは、日本語で「両性愛者」言います。
男性に対しても、女性に対しても恋愛、性的な対象としてみる方のことを指します。
性自認:男性
性的指向:男性and女性
性自認:女性
性的指向:男性and女性
トランスジェンダー(性同一性障がい者を含む、心と出生時の性別が一致しない人)
トランスジェンダーとは、こころとからだの性が一致していない方のことを指します。
- 戸籍上は男性で、肉体的特徴は男性であるけれど、こころは女性の方。
- 戸籍上は女性で、肉亭的特徴も女性だけれど、こころは男性の方。
出生生:女性
性自認:男性
出生生:男性
性自認:女性
クエスチョニング
LGBTに加えて「クエスチョニング」と呼ばれるタイプも存在します。
これは、自分自身の性自認や性的志向が定まっていないか、または定めない方のことを指します。
性自認:女性・男性未決定
性的指向:女性・男性未決定
LGBTQの割合は?
LGBTQの方の割合は、2020年に電通が実施した調査によると、8.9%という数値が出ています。
また、厚生労働省が2019年に企業の従業員に対してい実施した、アンケート調査では、シスジェンダー・ヘテロセクシャル男女の10.08%の人が、友人・知人に「LGBT」の人がいると答えています。
1人/11人が、「LGBT」の方で、1人/10人が友人・知人に「LGBT」の方がいるという数値が出ています。
私個人の話をすると、「レズビアン」「ゲイ」「トレンスジェンダー」「クィア」の方の知人がいます。
ですので、個人的には日常の中に普通にいるので、その方たちに対してなんの違和感もありません。
しかし、私は女性でシスジェンダー・ヘテロセクシャルなので、女性から迫られたとしたらはっきりとお断りします。
「LGBTQ」それぞれを、更に深く解説
前項までで、「LGBT」の基本的な部分を解説いたしました。
「LGBTQ」問題は単純に5種類のタイプがあるという、明確なものではありません。
ここからは、さらに深く「LGBT」について理解したい方への、内容になります。
レズビアン
レズビアンは、性自認=女性、性的指向=女性である、「女性同性愛者」です。
このカテゴリーはさらに2つに分類されます。
- シスジェンダー「出生性=女性、性自認=女性、性的指向=女性」
- トランスジェンダー「出生性(男性)、性自認=女性、性的指向=女性
- 女性として生まれ女性として生き、女性を愛する方。
- 男性として生まれ、女性として生き、女性を愛する方。
この2つのタイプがレズビアンにカテゴライズされます。
トランスジェンダーの方には、女性として生まれ、男性として生きて、男性を愛するというタイプもいるので、これはゲイのカテゴリーに入ります。
つまり、性自認が女性で性的志向が女性である方は、出生性に関係なく、レズビアンカテゴリーに入るというわけです。
ゲイ
ゲイは、男性同性愛者です。
テレビでは、男性が女装をしていて、男性を愛する人のことを匂わせる取り上げ方をしていますが、女装していることよりも、ご自身が自分のことをどの性と認識しているかがポイントになります。
マツコ・デラックスさんは、女装をしていますが、ご自身でゲイだとは発言しています。
それは、性自認は男性で、男性として生まれ、男性として生き、男性を愛するということで、ゲイのカテゴリーに属することじなります。
- シスジェンダー「出生性=男性、性自認=男性、性的指向=男性」
- トランスジェンダー「出生性=女性、性自認=男性、性的指向=男性」
- 男性として生まれ、男性として生き、男性を愛する方
- 女性として生まれ、男性として生き、男性を愛する方
この2つがゲイのカテゴリーに入ります。
女性として生まれ、男性として生き、女性を愛する方は、ゲイにもレズにも入りません。
バイセクシャル
バイセクシャルは両性愛者です。
バイセクシャルは、出生性、性自認を問わず、恋愛、性の対象が、男性・女性両方である人です。
- シスジェンダー「出生性=男性、性自認=男性、性的指向=両性」
- シスジェンダー「出生性=女性、性自認=女性、性的指向=両性」
- トランスジェンダー「出生性=女性、性自認=男性、性的指向=両性」
- トランスジェンダー「出生性=男性、性自認=女性、性的指向=両性」
パンセクシュアル
あまり聞かない言葉ですが「パンセクシャル」というカテゴリーがあります。
パンセクシャルとは全性愛を意味する言葉で、全ての性別の人を恋愛・性の対象としている方を指します。
そう言うと、バイセクシャルと同じじゃないか?と思われるかもしれません。
違いは、バイセクシャルの方は、性別を意識した上で男性、女性を好きになります。
男性を好きになる場合は相手を男性として好きになり、女性を好きになる場合は、相手を女性として好きになります。
パンセクシャルの方は、男性・女性の認識を超えて、その人を好きになります。
性別そのものを意識することが無いという点が、バイセクシャルの方との違いになります。
トランスジェンダー
先程の説明では、簡単に覚えて頂くために、トランスジェンジェンダーとは、出生性と性自認が一致していない方だと書きまました。
大枠は合っていますが、厳密にはトランスジェンダーの意味を正確にあらわしている説明ではありません。
ここまでお話しました「LGB」とは違い、トランスジェンダーの意味あいは、かなり広い意味を持っています。
戸籍上は男性で性自認はは女性、その逆の戸籍上は女性で性自認は男性。
これもトランスジェンダーに入りますが、これだけではなく男性・女性の中間だったり、男性よりの女性だったりと、その意識のポイントがはっきりとしない方がいるのです。
これらの、性自認のポジションがはっきりとしていない方を全がトランスジェンダーカテゴリーに入るのです。
- 出生性が男性で性自認が女性の方
- 出世性が女性で性自認が男性の方
- 出生性に関わらず、男性と女性の中間にいると感じている方
- 出生性に関わらず、どちらの性なのか分からない方
- 出生性に関わらず、性を決められないし、決める必要が無いと感じている方
トランスジェンダーは、ある観点で見ると、「性別という区分けにとらわれることから、自分を開放し自由に生きたいという世界観を持った人」ということもできると思います。
クエスチョニング
クエスチョニングは、自分自身の性自認や性的志向が定まっていないか、または定めない方のことを指すことは、前の項でお話しました。
クエスチョニングの方にも様々たタイプがあります。
- 自らのセクシャリティを決めることができないと感じている
- セクシャリティを決める必要性を感じていない
- ゲイ、レズ、バイ、トランスジェンダーどれもしっくりこない
クエスチョニングのカテゴリーに入る人は、これこれだ!というように、はっきりと線引できない方と思います。
今までのカテゴライズに違和感を感じている人は、ある意味全部クエスチョニングだとも言えるでしょう。
まとめ
ここまでの内容を次にまとめます。
- 「LGBT」とは4タイプの性的マイノリティの頭文字を取ったもの
- 「LGBT」は3つの観点①出生生②性自認③性的指向で分類する
- シスジェンダーは出生性=性自認、ヘテロセクシャルは性的指向=異性
- レズビアン(女性同性愛者)
- ゲイ(男性同性愛者)
- バイセクシュアル(両性愛者)
- トランスジェンダー(性同一性障がい者を含む、心と出生時の性別が一致しない人)
- クエスチョニングは自分自身の性自認や性的志向が定まっていない人
- LGBTQの割合は11人に1人いる