ホタルの幼虫の名前(呼び名)は何というのか?ご存知でしょうか?ホタルの幼虫時代の生態はどのようなものなのでしょうか?暑い夏の風物詩であるホタル。ホタルが光る姿は、まるで芸術作品のように、その空間を全く違う幻想的な世界に変容させてれます。
昆虫は成虫になる前の幼虫のときには、個別の名前があったりします。トンボだったら「ヤゴ」、ちょうちょだったら「いもむし」などです。このコラムでは、ホタルの幼虫の名前(呼び名)や生態についての情報をご紹介致します。
ホタルの幼虫の名前は?
旅館で夜庭にホタルを発見したときがありました。
友人とホタルってどんな虫なんだろう?
という話題になり、そもそも虫なの?
一体ホタルとは何者なのかという話しになたのですが、誰も知りませんでした。
そこで色々と調べて見ました。
ホタルの幼虫は「水ボタル」と呼ぶそうです。
この命名の由来は、江戸時代にホタルの生態を調査していた人が、ホタルの幼虫は水中に生息しており、その幼虫が水中で光を放っている姿を見て付けたと言われています。
地域によっては、「ヘイケボタル」や「マドボタル」の幼虫を、「ウジボタル」と呼ぶところもあるそうです。
ホタルの幼虫も光るの?
↓蛍の幼虫が光る動画。
ホタルの光を放つのは、初夏になってからになる印象がありますが、それは違います。
3月頃の初春の時期にはもうその光を見ることができるのです。
ホタルは成虫が発光するの思っている方もいますが、そうではなくまだ生まれる前の卵のときから既にその発光機能は備わっています。
卵、幼虫、さなぎ、成虫を通して光ることができるのです。
尚、私達が知っている「ゲンジボタル」「ヘイケボタル」などは成虫になっても光りますが、これは稀な種類でほとんどのホタルは成虫になると光らなくなるそうです。
ホタルが光る理由
先に述べたように、ホタルは卵のときから光を放ちますが、卵、幼虫、成虫とその光る理由・目的が違います。
成虫はオスとメスとの出会いのコミュニケーションを取る為に光ると考えられています。
ホタルは幼虫の段階で外敵に襲われると、特異なにおいを出して身を守ると考えられています。
スカンクのような方法で自分を守るわけです。
そして、外敵は「光るホタル=くさくてまずい」ということをインプットされることにより、光る獲物を食べなくなり、光がにおいと共に外敵を寄せ付けないような警告信号にもなっていると考えられています。
ホタルの幼虫が光るのを見る方法
↓ホタルの幼虫が上陸する動画
ホタルの幼虫が光るのを見るには、タイミングが重要です。
「ゲンジボタル」の幼虫「水ボタル」は、水中に生息しており、水底にいる為あまり見ることができません。
しかし、成熟して、さなぎになるときは水中から陸上に上がってきます。
この時が水ボタルの光を見るチャンスです。
水ボタルは、水中で充分成長すると、水底から上がってきて岸辺に待機します。
そして、雨が降り始める夜に岸辺から一気に陸へと上がってきます。
この上陸をするときに、水ボタルはずーと発行し続けています。
時期的には、3月~5月頃になります。
なので、雨が続いた春の時期に、ホタルがいる岸辺に見に行くと、さなぎになる前の水ボタルが上陸中に光る姿が、ところどころで見ることができる可能性があります。
尚、上陸は雨のときに一気に行くので、たくさんの光を見ることができかもしれません。
ホタル幼虫の生態
ホタルの生涯は非常に短く、「卵→幼虫→さなぎ」の期間が約1年程あリ、成虫になってからはたった2週間で死にます。
ホタルの成長段階は次になります。
ホタルの成長段階
1年近くもかかって成虫になって、たった2週間で死ぬとは、なんとも儚い虫です。
まとめ
ホタルの幼虫はあまり目にすることはできませんが、チャンスは春に雨が続いたときです。
成虫のホタルを目にする機会もそう多くはないですが、その理由はたった2週間しか成虫の期間がないというところです。
首都圏で近いホタルの名所は「寺家ふるさと村《神奈川県》」というところにあります。
毎年行こうと思っていて、ついつい行かないで何年も経ってしまっているので、今年こそは行きたいです。