ホタルイカが旬な時期はだいたい3~5月の間になります。
漁もこの期間に行われますが、この旬な時期に食べるホタルイカは格別の味がします。
逆に時期を外すと明らかに味が落ちます。
このコラムでは、ホタルイカが感動するほど美味しい旬な時期、産地などの情報をご紹介致します。
目次
ホタルイカとは
そもそもホタルイカとはどんなイカなのでしょうか。
ホタルイカは、ホタルイカモドキ科に属する小型のイカで、生息域は日本海一帯と太平洋側だと相模湾、駿河湾になります。
時期としては3~5月にかけて産卵するために海岸付近に集まって来ます。
春に卵から孵化して生まれ、翌春には産卵期をむかえて一生を終えます。
「ホタルイカ」は発光器を持っておりホタルのように青い光発するので、ホタルイカと名付けられたそうです。
尚、発光は外的へ警告するためにすると言われています。
ホタルイカの旬な時期は
続いてホタルイカの旬な時期はいつなのでしょうか?
ホタルイカの旬な時期は3~5月です。
昼間は深海に潜んでいるホタルイカは、この時期深夜になると、産卵の為海岸まで一気に集まってくのです。
普通の素人の方でもバケツで掬って取っている光景が見られます。
詳細は後ほど書きますが、日本でホタルイカの名産地というと、富山県と兵庫県になります。
❐富山産
富山湾でのホタルイカ漁解禁日は毎年3月1日になっており終了は6月です。
最盛期は4~5月になり、富山、兵庫ともに1番美味しいのは3~4月です。
この間に採れるホタルイカは、身入がびっちりで最高の食感と味がします。
❐兵庫産
兵庫県は富山弯よりもかなり早く、1月下旬頃から漁が始まり、3月から4月が最盛期になり5月で終わります。
❐ホタルイカ旬のカレンダー
名産地 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 |
富山湾 | ||||||
兵庫県 |
ホタルイカのとり方
ホタルイカは普通の人が特別な道具がなくても、海岸、砂浜、岸壁、漁港などで、バケツとタモ(棒がついた網)さえればとれます。
魚のように動きが俊敏ではないので、普通に堤防や、岸壁までいきそこでタモですくうことが出来ます。
ホタルイカは昼間深海に潜っていますので、すくうことはできないのですが、深夜投稿器や懐中電灯を持っていき、海を照らすとそこに集まってくるので、そこをすくいます。
尚、砂浜に入っていってとることもできますが、真っ暗な海へ入っていくのはちょっと怖いかもしれません。
ホタルイカの名産地富山県滑川市
ホタルイカの産地で有名なのは「富山県滑川市の富山湾」と「兵庫県の浜坂漁港」の2つがあります。
採れる地域は日本海側の広い範囲で取れますが、水揚げ高はこの2県がトップを占めます。
富山県滑川市のホタルイカ
冷凍技術、加工技術の発達によって、季節じゃなくても1年を通してホタルイカはた食べることが出来ますが、冷凍していない新鮮な刺し身を食べるならこの季節しか手に入りません。
刺し身は特にその味の違いが分かりますが、火を通して食べるとしても、この時期に取れたホタルイカの味は格別で、シーズン外のホタルイカとは比較にならないレベルです。
その中でも、富山県滑川市でとれるホタルイカは、絶品です。
全国的にも有名で、ホタルイカの名産地になります。
富山弯の漁は定置網漁といい、海中に網を設置し、その仕掛けた網に「ホタルイカ」を誘い込むという方法を用いています。
富山の定置網の方法は、ホタルイカが海岸付近まで来て産卵を終えたあと、沖へと帰っていくものを誘い込むように仕掛けます。
それによって、他の魚を出来るだけ網にかからないようにしながら、ホタルイカの産卵を守りつつ漁をする方法を取っているのです。
ホタルイカは産卵を終えると、その生涯を終えていくので、産卵後ののみを取るようにしています。
人間にも自然にも優しい漁業と言えるでしょう。
ホタルイカは観光にもなっている
ホタルイカは、食べるためだけではなく、ホタルイカ漁を見学するツアーが存在します。
夜中の3時ごろにホタルイカ漁をしている現地まで船でいき、ホタルイカが網で上げられる様子をみるというツアーです。
ホタルイカは腕や腹部に1,000個もの発光器を持っており、深夜に富山湾で行われる網揚げは、真っ暗な海で幻想的な光の粒がきらめく光景が繰り広げられます
その様子は素晴らしく芸術的な世界も見せてくれるので、観光名物にもなっているのです。
また、富山市水橋から魚津市にかけての海岸沿い約15㎞、沖合約1.3㎞の海域は、国の特別天然記念物に指定されています。
この海域は、3~5月の間ホタルイカの群れが大量に押し寄せる「ホタルイカ群遊海面」なのです。
ホタルイカの名産地「兵庫県」
兵庫県はホタルイカ漁が非常に盛んな県です。
ホタルイカというと「富山県」が有名ですが県別の水揚げ量は兵庫県が日本一なのです。
富山県の漁は定置網ですが、兵庫県では底引き網漁でとります。
底引き網漁は海底まで網を沈めてから、引き上げて漁をする方法です。
昼間海底にいるホタルイカを底引き網で深海まで網を沈めて、大量に水揚げをします。
兵庫県産のホタルイカの特徴は、サイズが小粒で味はあっさり気味なのですが、弾けるような食感があり人気は高いです。
スーパーではたくさん流通しているのが「兵庫県産」のホタルイカで、値段的にも安価なものが多いです。
ホタルイカの入手方法
ホタルイカは直ぐに痛むので、鮮度が落ちると腐ります。
その性質上水揚げすると直ぐに釜茹でされたものが流通されます。
スーパーに並んでいるホタルイカのほとんどは、釜茹でされパック詰めになっているものです。
3~5月の時期は、ほんのごくわずかが生のまま店頭に並ぶことがあります。
また最近では、船上でビニールチューブに海水ごと詰めて、生のままで流通するホタルイカもあります。
ホタルイカの選び方
ホタルイカの選び方は次になります。
生のホタルイカ
ホタルイカは希少ですが生でも売っていることがあります。
選ぶポイントは次です。
(1)身と脚が透明でツヤと張りがある
(2)張りがなく触ってみて身が柔らかいものは避ける
(3)身と脚が白っぽいものは避ける
(4)発光部分が薄茶色なものは避ける
ホタルイカは長くは持たないため、流通している間に鮮度は落ちやすいので、きっちりと見分けましょう。
逆に鮮度の高いものは、絶品なものが多いです
釜揚げされているもの
釜揚げされているものが、多く出回っていますね。
それを選ぶポイントは次になります。
(1)出来るだけサイズが大きい
(2)胴が膨らんでいる
(3)表面にツヤがある
(4)形が崩れていない
ホタルイカには寄生虫がいる
ホタルイカには「旋尾線虫」という寄生虫がいることが確認されています。
寄生虫がいるホタルイカを生のまま食べると、その寄生虫は人の体内に移動し寄生します。
人に寄生すると、胃腸を破って腹部の皮膚の表面に近いところまで移動してきますので、皮膚が腫れる症状がでることがあります。
また、腸付近にとどまることもあり、腸閉塞になるケースもあります。
ホタルイカは基本生でそのまま食べることはリスクが高いです。
寄生虫がいる確率は数%と言われており、踊り食い(生きたまま食べること)などはもってのほかです。
寄生虫のリスクを回避するには、火を充分通して食べることです。
塩漬けにして食べるなど、火を通さない調理法で食べる場合は、-30℃以下で4日間以上冷凍すると、寄生虫か完全に死滅するので安全です。
ただし、冷凍すると味が落ちるのは覚悟しましょう。
ホタルイカの美味しい食べ方
ホタルイカを美味しく食べる方法はいくつかありますので、ご紹介致します。
刺身
一番ホタルイカの味を楽しめる食べ方です。
ただし、魚の刺身と違いそのまま生で食べるのではなく、一旦茹でたものを、酢味噌などを付けて食べます。
パスタ
ホタルイカは素材の味を最大限活かして、そのまま食べるのも美味しいですが、色々な料理の具として使ってもその美味しさを発揮してくれます。
おすすめなのが、パスタです。
その中でも「トマトスープパスタ」「海鮮炒めバジル風味」などがおすすめです。
海鮮が美味しいパスタにはホタルイカはすごく合います。
炒める
ホタルイカは、普通の炒めものに入れても美味しく食べられます。
炒めものでおすすめなのが「たけのことホタルイカのバター炒め」です。
たけのこの食感とバターの風味がホタルイカを引き立てくれます。
天ぷら
天ぷらにするもの美味しいです。
まとめ
ホタルイカはなんと言っても、一番旬な3~4月にとれたてのものを刺身で食べるのが絶品です。
その中でもやはり富山弯産のホタルイカが一番だと思います。
春になると、ホタルイカを食べたくて富山まで行く人も多いです。