「阿佐谷七夕まつり」は戦後の混乱が残る昭和29年(1954年)第一回目が開催されました。
まだ冷蔵庫、テレビなどの電気製品が珍しい時代に、冷暖房がない8月という暑い時期に、阿佐ヶ谷の町に大勢の人達に来てもらうにはどうすればよいか?と考えた末に生まれたのが「阿佐ヶ谷七夕まつり」です。
パールセンター商店街やすずらん通り商店街には今でも、開始当初から続く伝統のハリボテが飾られます。
地元の店主たちが工夫をこらした期間中限定の露店、各店独自のセール、イベントがたくさん企画される、国内でも有数の七夕まつりです。
このコラムでは「阿佐谷七夕まつり」の見どころ、屋台、混雑、駐車場、アクセスなどの情報についてご紹介致します。
目次
基本情報
基本情報をご紹介致します。
本来の七夕の日である7月7日の月遅れである陽暦8月7日を中日として、5日間開催されます。
祭りを主催するのは「阿佐谷商店街組合」で開催場所は主にアーケード型商店街である阿佐谷パールセンターになり期間中はJR阿佐ヶ谷駅や町全体が七夕の雰囲気に包まれます。
項目 | 内容 |
開催日時 | 2018年8月3日~7日(5日間) |
開催場所 | 阿佐ヶ谷駅周辺8商店会(パールセンター商店街、すずらん通り商店街 および阿佐ヶ谷駅周辺商店街) |
アクセス |
【電車】 【バス】 |
例年の人出 | 80万人 |
屋台 | 約100店舗 |
最寄り駅 | 阿佐ヶ谷駅 、南阿佐ヶ谷駅 |
問い合わせ先 | 阿佐谷商店街振興組合 TEL:03-3312-6181 |
阿佐ヶ谷七夕まつり開催エリアマップ
七夕まつり起源・歴史
冷房のない時代、8月という暑い時期に阿佐ヶ谷という町にどうやってたくさんの人を呼び込むことが出来るかを、商店街の人達で考え、全国の祭りを視察し研究をした結果、七夕まつりを開催するのが良いという結論に至り、第一回七夕まつりが開催されました。
第一回開催時の昭和29年(1954年)当時は、会場であるパールセンターには、アーケードがありませんでした。
アーケードがないと、雨が降ったとき飾り付けの和紙の染色が来客者の服に落ちて汚す可能性があったので、アーケード設置が検討され、それが完成したのが昭和37年(1962年)になります。
有名な仙台の七夕飾りなどは、熟練した職人が笹飾り・七夕飾りを作りますが、阿佐谷七夕まつりのはりぼて飾りは商店主達の手づくりよるものだそうです。
阿佐ヶ谷は中央線では、快速と各駅停車しか止まらい大きくはない駅で、近くには、吉祥寺駅、高円寺駅、三鷹駅などの人気のある駅がありますが、だからこそ駅前商店街振興を考えて作られたのだと思います。
来場者数は80万人を超えると言われ東京都内の七夕まつりでは一番の来場者数を誇ります。
七夕まつりの見どころ
阿佐ヶ谷七夕まつりの見どころを挙げてみます。
巨大なはりぼて飾り
阿佐ヶ谷七夕まつりの見どころは、何と言っても商店街に飾られる笹飾り、吹き流しと地元の商店街の方々による手作りの巨大なはりぼて飾りです。
伝統の100体を超えるはりぼて飾りが、商店街の随所に飾られ、ドナルド・トランプ、のび太くん、ごりら、宇宙船、アンパンマンなど多種多様なキャラクターが町を彩り、個性溢れる作品ばかりです。
ちなみに、七夕まつりが終わるとはりぼて飾りは処分されてしまうらしく、非常にもったいないと思ってしまいます。
色とりどりの七夕飾りはどれも非常に手が込んでおり、その絢爛豪華さに思わず圧倒されるほどで、多くの見物客がやってきます。
短冊に願いごと「星におねだり」
無料で参加出来る、短冊に願い事を書き込むイベントがあります。
そのそも七夕まつりとは、豊作、織物の技術上達などの願いを託すための祭事なので、それに習ったイベントです。
題して「星におねだり」というコーナーが作られ、各日先着1,500名限定で特製の短冊に自由に願いごとを書くことができます。
屋台情報
屋台の時間、場所についての情報です。
200を超える商店街の各店舗が露店や店頭販売を行なっており、期間限定の七夕セールでお買い得品、掘り出しものが並びます。
老舗和菓子店のかき氷などこの祭りならではの名物が盛りだくさんで、おいしいグルメや買い物を楽しめるアットホームな雰囲気のお店でいっぱいです。
阿佐ヶ谷七夕まつりの露店は、8いわいるテキヤさんではなく、地元の商店の方が出しているので、地元感あふれるほのぼのした雰囲気があります。
雨がふると、アーケードのない部分は店を仕舞いますが、アーケード内は大丈夫です。
時間帯
一応10:00~22:00になっている見たいですが、実際は10:00にいくとやっていないところがかなりあります。
商店街が行っている七夕まつりなので、たぶんそれぞれの自主性に任せられているのだと思います。
目安としては12:00~21:00に間は多くのお店が営業しているようです。
出店エリア
阿佐谷パールセンターとすずらん通り商店街がメインです。
露店エリアマップ
メニューは?
商店街の沿道にたくさん店が並びますが、どれも商店街のお店が出しているせいか、普通のお祭りの露店と比べると値段が安いです。
出店数が多いので種類も豊富で、定番から珍しいものまでたくさんあり、足りないということにはなりません。
例年出ていたものをあげてみると。
例年出ていたものの例(焼き物系)
例年出ていたものの例(スイーツ系)
メニューとしてはたくさんあるので、十分だと思います。
おすすめは何と言っても、大鍋で焼くパスタのパエリア、パールセンター入口にある老舗和菓子屋の「鉢の木」が出しているかき氷、焼き鳥が美味しい稲毛屋などが大人気メニューになっており、毎年行列ができ、このような商店街の名物フードは当日終了前に売り切れてしまうほどです。
確実に食べたいなら昼間に行きたいところですね。
和菓子屋の「鉢の木」、焼き鳥の「稲毛屋」の場所
混雑状況
5日間うち土日の二日間は混みますが、パールセンターでも昼間はそれなりに動きはとれるレベルです。
しかし夜は、かなりきつきつ状態になります。
混み状態ランク
平日の夜ー混んでいる
土日昼間ー混んでいる
土日の夜ー激混み
また人気のあるお店の前には人だかりができて、身動きが取れなくなることはあります。
阿佐ヶ谷七夕まつりの混雑は仙台七夕まつり、湘南ひらつか七夕まつりのような殺人的な混雑はしませんが、それなりに人混みは覚悟する必要があります。
アクセスと駐車場
電車、バス、車でのアクセス方法についてご紹介致します。
【電車】
・JR中央線、総武線「阿佐ヶ谷」駅
・東京メトロ丸の内線「南阿佐ヶ谷」駅下車
【バス】
・京王井の頭線浜田山駅からコミュニティバス「すぎ丸」にて終点阿佐ヶ谷駅まで
・石神井公園駅北口、中村橋駅、下井草駅から関東バス、阿佐ヶ谷駅ゆき終点「阿佐ヶ谷駅」
【クルマ】
車の場合、特設駐車場はないので周辺の有料駐車場を駐めることになります。
来場者は16万人/日にものぼり、阿佐ヶ谷駅というあまりキャパが大きくない駅に、普段はこない16万人が来訪するので駐車場はキャパオーバー必至です。
基本的には電車かバスで行くのをおすすめします。
どうしても車で行く方は、高円寺駅、荻窪駅、中野駅などの少し離れた駅の駐車場に駐めて、そこから電車で行くのが良いでしょう。
◆阿佐ヶ谷駅周辺の駐車場マップ
◆高円寺駅周辺の駐車場マップ
◆荻窪駅周辺の駐車場マップ
駐車場予約サイト
最近増えてきた駐車場予約サイトというサービスがあるのをご存知でしょうか。
自分が行きたいところの近くにある駐車場を予約しておくことが出来るサイトです。
これらのサイトのメリットは、普通の駐車場よりも安いという点ですが、デメリットととしては1日単位で予約が多く短時間での予約ができる駐車場が少なめという点です。
早めに予約すれば取れるので、当日駐車場難民にならないので、安心です。
しかし、渋滞は避けられないです。
今取扱駐車場数が多い駐車場予約サイトは4つありますので、それらを次になります。
駐車場予約サイト
akippa(あきっぱ!) 予約できる格安駐車場
akippa(あきっぱ)というスマホ駐車場アプリもある、評判もなかなかのウェブサービスです。
某パーキング会社を上回る1万2000箇所の登録がある、最大といっていい「シェアリング」の駐車場サービスです。
予約専用タイムズ「B-Times」
コインパーキングで有名なタイムズが運営している「B-Times」というサービス。
軒先パーキング
軒先パーキングは、普通の個人も含めて使って時間帯を利用して、駐車場を貸し出すサービスです。
なので、普通用の駐車場よりも安いのと、何方かと言うと1日貸しが多いです。
トレメタ
日本全国のドームやホール、イベント会場周辺の駐車場を事前に予約できるサービス。
ライブやスポーツ観戦の予定がある方には、超便利なサービス。
まとめ
もっと有名な七夕まつりだと、やはり大手企業から出るお金で専門業者がイベントを請け負ってやっている部分があるので、アットホームな感じは薄いのですが、阿佐ヶ谷七夕まつりは、行くと分かるのですが地元の商店街がかなりの部分まで自前でやっているので、地元感・アットホームな雰囲気・手作り感がたっぷりなところが良いです。
祭りの日には、商店街の商品の値段が釣り上げるような祭りも多いなか、阿佐ヶ谷七夕まつりはそのようなことはなく、むしろお買い得品がたくさん出ていたりします。
露店が商店街によるものだというのも面白いですし、イベントを地元の大学の学生がやっていたりして、業者によるイベントの感じがありません。
首都圏におられるかたなら、一度は行っていただきたい七夕まつりです。