ひな祭りには、たくさんのチラシずし作って、食べる習慣がありますが、これはひな祭りとどういう関係があるのでしょうか。

ひな祭りは、桃の節句という邪気が入りやすい時期に、女の子に邪気が入らないように、また厄を払うために人形へそれらを引き受けてもらい、健康で幸せに成長してくれるように祈願する儀式です。

私キアラは、これにちらし寿司がどう関係するのか知らないまま、子供のころは母が作ってくれたちらし寿司をたらふく食べていた記憶があります。

このコラムでは、ひな祭りにちらし寿司を食べる習慣が生まれた由来、意味、理由などについてご紹介致します。


ひな祭りにちらし寿司を食べる由来と起源


ひな祭りでは、元々な「なれずし」という「魚を飯に漬けて発酵させた食品」を食べていました。

今の形の「ひな祭り」が出来上がったのは平安時代と言われていますが、その当時の「なれずし」は海老と菜の花を入れたとてもシンプルな食べ物でした。

「ひな祭り」の回が重ねられていくうちに、飾るひな人形は、より綺麗で豪華なものへと変容をしていきました。

それとともに食もシンプルななれずしから、見た目が華やかな「ちらし寿司」を食べるように切り替わっていきました。

そして、なれずしを食べる習慣はなくなり、ちらし寿司を食べるというのが、ひな祭りの習慣として定着していったというのが有力な説とされています。

尚、ちらし寿司は「散らし寿司」とは書かず、必ず「ちらし寿司」とひらがなで書きます。

これは、「散らす」と「終わる」ことになり縁起が悪いと考えられたからです。

そして、散らし寿司そのものを食べることに、特別な意味はないというのが事実らしいです。

 

ちらし寿司の具由来説


先に述べましたが、ちらし寿司にはとくに謂れはないようなのです。(笑)

しかし、ちらし寿司に使われている具は、えび(長生き)、れんこん(見通しがきく)、豆(健康でまめに働ける)などの縁起のいい具がたくさん使われているというのは事実です。

このことから、見た目が良かったことだけではなく、ちらし寿司に入っている具に縁起が良いものが多いことが、「なれずし」から「ちらし寿司」へと変わっていった大きな要因になっていると考えられます。

ちらし寿司によく使われる、縁起の良い具をあげてみます。

ちらし寿司に使われる具の意味

  • 寿司→「寿(ことぶき)を「司(つかさど)る」ということで、縁起が良い。
  • 昆布→「喜ぶ」の言葉にかけて、一家発展の縁起もの。
  • ごぼう→細く長く地中にしっかり根を張るごぼうは「細く長く幸せに」生きることができる。
  • 人参→「にんじん」のように「ん」の音を含む食材は、「運」が付く。
  • こんにゃく→「胃のほうき」などの言われるほど、体内の毒素を排出する効果がある。
  • たけのこ→成長が早く、天に向かって真っすぐにすくすく伸びることから縁起物が良い。
  • しいたけ→元気、壮健への願いが込められている。
  • れんこん→穴がたくさん空いていることから、先(将来)が見通せる。
  • 海老→長いひげをはやし、腰が曲がるまで長生きする意味で「長寿の象徴」とされています。
  • 海苔→運草と呼ばれ、幸運を願う。
  • 菜の花→春の訪れ
  • 豆→健康でまめに働く

お正月や節分に食べる料理に登場する具が、かなりありますね。

この具繋がりで、ひな祭りにはちらし寿司という習慣が生まれたということは、容易に想像できます。

 

ちらし寿司の意味・起源・由来は?


ちらし寿司の意味は「一汁一菜令」から来ているとされています。

これは、備前(岡山県)で大洪水が発生した際に、藩主池田光政公が復旧の為に出した制限です。

食料不足に対応するために、汁物一品、副菜一品以外を食べることを禁じたのです。

その禁を庶民がかいくぐるために行ったのが、魚や野菜をすし飯に混ぜこんで「一菜」とカウントして、より多くを食べることを実現していたのです。

食べるために絞られた知恵だったというわけです。

このすし飯が「ちらし寿司」が生まれた起源だと言われています。





他のひな祭りに食べられるもの


ちらし寿司以外にも、ひな祭りに食べられる物をご紹介します。

 

ひなあられ


ひな祭りと言えば、ひなあられでしょう。
逆にそれ以外の時期のこれを食べることはないでしょう。

色は「ピンク、緑、黄色、白」の4色の粒があり、春・夏・秋・冬の四季を表す色になっています。
これによって「一年を通して娘の幸せを祈る」という意味が込められているのです。

また、3色の場合もあり、多くは「白・緑・赤」で構成され、「白-雪の大地」、「緑-木々の芽吹き」、「赤-血と命」を意味し、自然のエネルギーを得られるようにという願いが込められています。

 

白酒


「ひなまつり」の起源の一つには、身の穢れを払うという儀式がありますが、その際に穢れを流すために白酒を飲むという習慣があったことから、それが今に引き継がれています。

また、大蛇をお腹に宿してしまった女性が、三月三日に白酒を飲んだとたんに、胎内の大蛇を流産させることができたという伝説があり、それから「胎内に悪い子が宿らないようにと、厄除け、そして厄払いの意味を込めて白酒を飲む習慣が生まれたという説もあります。

 

はまぐりのお吸い物


古代日本では、二枚貝は「お姫様」を意味しているとされていました。

その中でも「はまぐり」は二枚が対になっているので貝殻でなければピッタリと合いません。

このことから、中の良い夫婦を表すと考えられ、一生一人の人と添い遂げられるようにという願いが込められた縁起物になります。

 

菱餅(ひしもち)


菱餅は緑、白、ピンク(紅)の3色の餅を菱形に重ねられたものです。

この3色には意味があり、緑は「健康と長寿」、白は「清浄」、ピンクは「魔除け」とされています。

ひな祭りの3月3日は「桃の節句」でもあり、昔は桃の花が咲く時期でもあったことや、桃の木には厄除け魔除けの効果があると考えられていることから、使われているとされる説もあります。

形がひし形なのは、心臓を意味し娘の健康を願う気持ちが込められています。

尚、それぞれの色の餅に入っている成分が違い、それにも健康面での効果があるとされています。

成分 効能
緑餅 よもぎ 増血効果
白餅 ひしの実 血圧を下げる
ピンク餅 クチナシ

解毒作用

 

終わりに


ちらし寿司には以外ではありますが、それそのものには意味はなく、その具や見た目で食されるようになったというのがどうやら真実のようです。

ちらし寿司は、複数の栄養価がまとめられており、「一汁一菜令」によって備前(岡山)の人達がひねり出した知恵が、栄養的にも合理的な食べ物になっていたという偶然的な不思議を感じます。

それは、日本人の柔軟性の高さ所以ではないかとも思います。