いきなりですがNHKの受信料は廃止すべきである!?というタイトルでコラムを書こうと思います。
私個人としては、今のNHKは不要だと思っています。
しかし、そう思うと同時に法的な強制力によって視聴者から料金を徴収し、放送が成り立っているという仕組みは素晴らしいとも思っています。
なので、ただ受信料を廃止したほうがよいと思っているわけではありません。
このコラムでは、私なりのNHK廃止論と理想論を書かせて頂きます。
目次
NHKの受信料収入は減少に転じる
NHKの受信料収入は、2016年度に6769億円になり、2014年度から3年連続で過去最高を記録更新しています。
1989年(平成1年)には、約3,300億だった受信料収入が、倍以上に跳ね上がっています。
※NHKの受信料収入、契約数に関するデータの詳細は次の記事をご参照下さい。
>>NHK受信契約を拒否するのは合法!?受信料の不払いは合法!?<<
これだけ聞くと組織を運営・維持していくのにあたって、順調に受信料収入を伸ばしているように見えますが、この受信料収入の増加は、未払い者が増加している中で起こっています。
2004年の元チーフプロデューサーの番組制作費横領事件を皮切りに、相次ぐ不祥事によりNHKの受信料を払わない人が増加しており、今現在も年間数件にも登る、横領、わいせつ行為、暴行、麻薬、カーセックスなどの不祥事を起こし続けている実態があります。
NHKの犯罪実態については次のコラムで詳細を書いておりますのでご参照下さい。
凄まじいい実態があります。
>>NHK受信契約を拒否するのは合法!?受信料の不払いは合法!?<<
NHK未払い者は年々増えていますが、それを上回る地上契約→衛星契約への変更契約によってトータルの受信料収入を伸ばしているのです。
地上契約 1,260円 → 衛星契約2,230円へと単価が大幅にアップしていことによって起きている受信料収入の増収なのです。
人口が減少曲線に入り、若年層のテレビ離れが進んでいるなか、NHK離れが一層進むことが予測されます。
現時点でも、NHKを見ている層は高齢者層です。
今NHKを見ている高齢者層の人たちが寿命によって減っていきます。
若年層のテレビ離れが進み、その傾向はもっと進むでしょう。
そなると、テレビそのものを見る人が減り、その減少よりもさらに大きくNHKを見ない人が増えるというのは、避けられない事態でしょう。
つまり、どこかの時点をピークに受信料収入が減収傾向に転じるのは間違いないということです。
NHKのネット同時配信は不要!
NHKはネット同時配信を2019年(平成31年)に開始に向けて計画を進めています。
この狙いは明らかです。
先に述べたように、NHKの受信料はどこかの時点て減少傾向に転じます。
しかも、急激な減少にはいる可能性があるのです。
ネット同時配信は、これの対策です。
テレビを見ない、若年層からも受信料を徴収するためには、インターネットでもNHKを見ることができる環境を強制的に作り、そこからNHKの受信料を強制徴収しようという目論見です。
スマホを持っていれば、それだけで、NHKとの受信契約義務が生まれ、そこからお金を取ろうという計画なのは明白でしょう。
テレビを見ない人達に向けて、莫大な予算を投入し強制的にテレビを見ることができる環境を作り、見ることのないテレビの受信料を徴収しようという、極めて歪んだ策略に出ているというわけです。
NHKは2016年にネット同時配信のモニターを実施していますが、なんと利用者率はたったの6%しかありませんでした。
モニター参加者は家のテレビでNHKを積極的に見ている人達が対象でしたが、その人達でさえネットでは殆ど見ないという結果が出ています。
普段からNHKを見ない人達のネット同時配信利用率は多分ゼロに近い数値になるでしょう。
↓2017年7月に当時の高市早苗総務代人の発言です。
高市早苗大臣は、地上波を見ている人に対してのサービスレベル向上の為の位置づけなのか?それともテレビをもっていない人達向けに配信する為の位置づけなのかを明確にしなさいと言っています。
このポイントは重要です!
前者は課金なし、後者はテレビを持っていない人もスマホや自宅にインターネット環境とパソコンがあるだけで毎月1,260円の受信料が請求されます。
後者はナンセンスでしょう。
普段からテレビを見ない人が、パソコンやスマホでNHKが見られるようになったら、見るでしょうか?
みないでしょう。
ましてスマホは通信量を消費するので、テレビなんて見たらあっという間に月の通信量上限を超えます。
前者はどうでしょうか?
これもモニターの調査で極めて低い数値が出ていることから、殆どみないでしょう。
ネット同時配信には180億円ものお金を投入してのサービになりますが、無料だからといって殆どの人が見ないものに巨費を投じるというのは無意味です。
このお金は月額料金を下げることに使うべきでしょう。
尚、高市早苗議員は講演の二日後に、総務大臣の職を解かれ野田聖子議員に交代することが発表されました。
ネット同時配信の関連コラムは次になりますので、もっと詳しく知りたい方はご参照下さい。
消費者センターへのクレームが急増
NHKの受信契約を巡り、全国の消費者センターに寄せられる相談件数が2016年度には8,472件にも登りました。
過去10年間で4倍にも膨れ上がっています。
NHKの受信契約などを巡り、全国の消費生活センターに寄せられた相談件数が2016年度に8472件となり、過去10年間で4倍に急増した。集金業務の強化と関連があるとみられ、消費者問題に詳しい弁護士は「NHKは適切な集金に努めるべきだ」と指摘する。最高裁は6日、受信料制度の憲法適合性について初判断を示す。 2017年12月4日 毎日新聞より抜粋
中には一人暮らしの息子が午後8時ごろに集金担当者の訪問を受け、契約の自覚がなくテレビがないのに、集合住宅でアンテナがあるために迫られ契約をしてしまったなとの例がある。
テレビがないのにアンテナがあるから受信契約の義務があるとう説明をしているわけですが、これは明らかに詐欺行為です。
しかし、そのような説明をしたという証拠がなければ契約の無効は認められないでしょう。
スマートフォンの普及により、誰でも簡単に録画、録音ができる時代になったので、NHKと名乗る人間がこのような詐欺、恐喝、不退去罪を実際に行っている動画や音声がYou-Tubeに多数アップロードされていますが、その現場でやっていることは、まさに犯罪行為です。
それらの動画を見れば消費者センターへの相談件数が増えるのは当然と言えるでしょう。
↓の動画は、NHKの地域スタッフがいきなり訪問してきて、暴行、恐喝、不退去罪を行っている映像がぱっちり取られています。
とてもカタギの人とは思えません。
このような問題が起こっている背景には、NHKの職員がこのような個別訪問による契約推進活動をしていたのを、外部委託業者を使ってやるようになったという事実があります。
NHKの職員が放送法やNHKの存在意義を訪問宅で納得がいく形で説明していくというスタンスで行われていた、契約活動が、外部委託業者に任せるようになったことで、異変が起きたのです。
外部委業者は、1契約で10,000~15,000の手数料を地域契約スタッフへ支給するという成果によって収入が増える方式をとっている会社が多いのです。
それによって、契約をとるためには、手段を選ばない地域スタッフが大量に生まれたのです。
この外部委託業者をつかうことによって、現時点では契約締結にプラスに寄与しているのは事実なのかもしれませんが、それよって多くの不信と不満が契約させられた側に生じているので、長期的にはNHK離れを加速させる要因になるのではないかと予測します。
誰がNHKを見ているのか?
関東では900世帯を選択し、そこからどの番組を何時から何時まで見ていたのかをリサーチしデータ化して視聴率として発表しています。
ビデオリサーチ社のリサーチ対象者の年齢別構成は次になります。
20~34歳 24.5%
35~49歳 21.7%
50歳以上 34.0%
20~34歳 15.0%
35~49歳 23.6%
50歳以上 45.6%
そもそも人口構成が、高齢者にシフトしており、その傾向が今後益々強くなります。
ビデオリサーチ社によると、50歳以上の女性が在宅率が高いことから、テレビを見ている時間が長いとういデータがあります。
つまり、テレビそのものが50歳以上の女性がみている割合が高いと言えます。
ここからは拡大解釈かもしれませんが、NHKを見ている大半は50歳以上の女性が多いということです。
この実態を前提に話しをしないと、全く無意味な議論になってしまうので、この話しを書きました。
この点を考えると、NHKは国民全体の為に必要な放送では、もう既にないということが言えると思うのです。
テレビそのものが、女性高齢者のためのものになっており、若年層そのものの人口は減っている上にテレビを見る時間そのものが短いという点からいうと、テレビというサービスを享受する受益量は人によって大きく異なる時代になっているということを前提に、NHKの在り方を考えるべきだと思うのです。
つまりNHKは女性高齢者向けの特化型メディアと言えます。
世の中には上の様な人が普通に存在します。
AさんはNHKを生涯にかけて見る時間はほぼゼロで、Bさんは数百~千時間にもなります。
この両者から同じお金を取るというのは、あまりにも無理があります。
インターネットがない時代は、テレビというメディアから享受する受益量の格差は今ほど大きくなかったと思いますが、今は大幅な違いが生まれる時代に突入しています。
このような受益量に大幅な格差があるのに、一律の料金を課するとうのは非常に不幸平ですし、違う観点で言うと若年層向けのコンテンツ開発をサボっていると言えます。
私キアラの話しをしますと、テレビを10年以上前に廃棄し、テレビをみる機会はほとんどなくなりました。
そして、テレビを持っていたときもNHKを見たことがありませんでした。
NHKを見るのは、実家に帰ったときに親が見ているので、そのついで見る程度です。
ですが、「NHKスペシャル 驚異の小宇宙」や「NHKの大河ドラマ」の一部が好きなのでお金を払ってDVDを借りパソコンで見たりしています。
つまり、人生80年生きたとして、生涯に渡ってNHKを自宅のテレビで見る時間は0時間ですし、見たいコンテンツはお金を個別に払ってDVDで見ています。
見る人によっては、100時間/月を越えてNHKを見ているでしょう。
生涯に渡ってNHKを全く見ない人から、毎月100時間以上も見る人と同じ料金を強制徴収するというのは、あまりにも無理があるのではないでしょうか。
課金は世帯単位
NHKの受信料は世帯単位です。
10人家族でも、学生の一人暮らしでも、地上契約は1,260円/月、衛星契約は2,230円/月です。
これは非常に不公平です。
課金は個人課金にして、料金をもっと下げるべきでしょう。
災害時の情報提供にNHKが必要!?
多くの有識者的な人達が当たり前のように発言しているのが、「災害時の情報提供をして国民の身の安全を確保する為にNHKなくてはならない必須のライフラインである」という論です。
どこからこんな話しが出てくるのかが不思議です。
311で津波が発生したとき、NHKが津波被害に合わない為の適切な情報を、沿岸区域のそれぞれの住民に提供したでしょうか?
北朝鮮がミサイルを発射した歳、発射される前に被害に合わないためにどこに逃げるべきかの情報を提供したでしょうか?
台風などで、交通機関が停止したときにどうやった自宅まで帰ることができるのか情報を提供したことがあるでしょうか?
一切ありません!
東日本大震災当時、松島に住んでいた私の知人はカンが働き、山の上へ逃げたため津波の難を逃れましたが、NHKは地震が起きたとき、津波くるからどこどこへ逃げろという情報を松島の住人へ流しましたでしょうか?
流してません!
NHKは民間のマスコミと同様、災害が起こったあとにその情報をただ2次的に垂れ流すだけで、災害から国民を守るような情報を提供したことなど一度もありません。
311の時、私は大井町とうところにいましたが、誰一人としてNHKのテレビを見てる人なんていませんでした。
いまいる場所が安全なのか?どうやって自宅まで帰ればよいのか?それら自分で考えて行動しました。
NHKだけではなくテレビというメディアが、夫々の人達へ災害時に必要な情報を提供するなど不可能です。
災害時に必要なのは、それぞれの人が今いる場所で、自分の身を守る為に必要な個別具体的な情報です。
しかし、何故か災害時にNHKが必要だという論があとを経ちません。
その論を出す人達は、災害時にNHKによるどのような情報提供によって、どの様に助かったのかという話しを絶対にしません。
何故ならば、そんな成果ゼロだからです。
災害時NHKは何の役にもたちません。
災害時に活躍するのはツイッター
台風が来たある秋の日に、私は品川という駅にいて、自宅へ帰る電車が止まってしまいました。
品川駅は人でごった返し何十メートルもの行列が出来ていました。
JRのホームページを見ると、○○線停止と記載されているだけで、開通の見込みなどの情報一切書かれていませんでした。
ツイッターを開き品川駅で検索したら、私鉄の○○駅まで歩いたら、各駅停車の乗れたとうつぶやきがありました。
私はその情報を信じ、その駅まで30分ほど歩き、いざ着いてみると電車の本数は少なかったのですが、電車が動いていました。
通常の4倍ほど時間がかかりましたが、ちゃんと自宅まで帰れました。
NHKは、このような個別具体的な情報を提供してくれるなら、災害時の情報提供組織として国民に必須なライフラインになり得るでしょうがそんなことはできないでしょう。
「テレビがするのは、台風により電車が止まっているので気おつけましょう!」
と呼びかけるだけです。
今、災害時に頼りになるのはツイッターです。
その現場にいて、実際に自分目でみた情報をつぶやいているので、情報が迅速でしかも個別具体的なのです。
NHKの必要な部分はなにか?
民間にできてNHKに出来ないことはなにか?を考えたとき、唯一あるのはスポンサーに影響されない公平公正な報道番組だけではないかと思います。
スポーツ、映画、ドラマ、音楽番組などは、民法でもやっていますし、法律を盾に強制徴収した巨額の受信料を使って、エンターテイメントコンテンツを放送するというのは、民業圧迫と言わざるを得ないでしょう。
NHKはこの領域から撤退すべきです。
放送法4条に則った報道
放送法第4条に則った報道番組のみを放送するということは、NHKにしかできないのではないかと思います。
放送法4条を次に記載します。
(国内放送等の放送番組の編集等)
第四条 放送事業者は、国内放送及び内外放送(以下「国内放送等」という。)の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
二 政治的に公平であること。
三 報道は事実をまげないですること。
四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
2 放送事業者は、テレビジョン放送による国内放送等の放送番組の編集に当たつては、静止し、又は移動する事物の瞬間的影像を視覚障害者に対して説明するための音声その他の音響を聴くことができる放送番組及び音声その他の音響を聴覚障害者に対して説明するための文字又は図形を見ることができる放送番組をできる限り多く設けるようにしなければならない。放送法4条
この放送法4条に沿った報道は民法には難しいでしょう。
スポンサーに不利益が被るような報道は出来ないです、政治家に不利益なことも法に守られて独占的に営業している放送局にとっては困難です。
視聴者の受信料で運営されているNHKならそれが出来る可能性があります。
許認可を国会から視聴者へ
NHKにはスポンサーがいないので、その影響を受けないで言論活動ができるとは言えますが、予算の認可は国会がやるので、政治家の影響は受けます。
この国会の予算通過をやめ、4年ごとにNHK幹部は全てNHK受信契約者の投票によって決めるような制度を作ればよいと考えます。
幹部は、NHKの外部からも立候補可能として、NHKに関する政策を立案し、それをインターネットを使って選挙活動をして当選をすれば4年間は組織運営を任せられる。
英国のBBCは国民投票でBBCが不要との意見が多いと組織が解体されます。
つまり、国民が組織存続の選択権を持っているわけです。
改革案
NHKの改革案を次に書きます。
NHK改革案
エンタテイメントをやめれば、この予算規模でやれるはずです。
ここまで書きましたが、NHKにスクランブルをかけて、契約義務を廃止して、自由契約にするというのも良いと思います。
まとめ
要点を次にまとめます。
(1)NHKの受信料収入はどこかの時点で減少し始めるので、それをカバーするために、ネット同時配信というテレビを見ない人からもお金を取る仕組みつくろうとNHKは画策している。
(2)NHKネット同時配信モニター結果でも殆どの人が見ていないとう結果が出ているので、視聴者不在の仕組みに巨費を投じる必要はない。
(3)消費者センターへのNHKとの契約に関する相談が急増しており、地域スタッフの悪辣な契約手法に対しての不満が高まっている。
(4)テレビを見ているのは50歳以上の女性の多く、NHKもその傾向があり、それは今後どんどん強まる。
(5)課金が世帯単位にしているのは不公平であり、個人単位にすべき。
(6)災害時にNHKの情報が必要とうのはナンセンスで、ツイッターが活躍する。
(7)民法で出来なくて、NHKができるのは、公平公正な報道のみである。
(8)放送法4条に沿った報道がNHKならできる。
以上の点から、現状のNHKの受信料という仕組みは廃止すべきだと考えます。
今のNHKは時代から大きく乖離した、腐れきった虎である。
この虎は、生き残りをかけて需要のないコンテンツと仕組みの拡大を試み、悪辣な手法で契約を取り付け見ない人からお金を取り、これからの日本に影響を与える若年層向けのコンテンツ開発をサボり、世帯単位課金という不公平な料金体系を継続し、災害時には必須だとアピールしその中身を説明すらできないで、民業を圧迫するコンテツを垂れ流し、毎年数件もの犯罪事件を起こし続け、放送法4条に見向きもしない。
腐れきった虎は、その力を使って国民から富を吸い取ることで生き残りをかけています。