多くの方が体験している正月太り。
年末年始が終わり、いざ仕事始めの前にズボンやスカートがきつく感じることでウエストが増えたことに気づく正月太りという現象。
普段とは違う気分で過ごすというメンタル面と、やはり飲み食いの量が増えることにより2~3kg増えるというのは容易に起こりえます。
さらに、年始が始まっても元のサイズに戻らず、その状態がベースになってしまうなんてことも起こります。
このコラムでは、正月太りになる原因とその解決方法、リセット方法を色々と調べた中で発見した情報をご紹介致します。
目次
正月太りはみんな体験している?
正月太りはどの程度の人に起きている現象なのかを調べてみました。
下記は2018年のアンケート結果です。
□質問 「正月太りをしましたか?」
はい→43.6%
いいえ→56.4%
□質問 「正月太りをして1月末時点で解消されましたか?」
すでに解消された→11.5%
解消されつつある→29.3%
まだ解消されていない→43.7%
解消されず、さらに太りつつある→15.5%
□質問 「正月太りをした人の体重増加は?」
平均1.9kg
※2018年2月「オレンジページくらし予報」アンケート調査を参照
毎年なんと43.6%の人が平均1.9kgの正月太りをしており、さらには1月末時点で解消していない人が59.2%いるという実態があります。
このことから、正月太りをしないことが一番重要ですが、してしまうとそのうち約6割もの人が解消できずにその状態がベースなるか、さらに太るという実態があるので、早めにもとに戻すことが重要であることがうかがえます。
正月太りの原因
正月太りが起こる原因は、人それぞれではありますが、考えられる原因を調べてみると、次の要素が考えれれます。
生活のリズムが崩れる
人間にはサーカディアンリズムという、地球の自転周期に合った約24時間の体内時計があり、それによってリズムが生活で設定されています。
これは「朝は起きましょう」「朝のこの時間に朝食をとりましょう」「夜は眠りましょう」といったような、社会活動によってしなければならない行動パターンによってできたものではありません。
地球で生命が誕生し、生き残るためのサバイバルメカニズムから獲得したリズムが遺伝子のなかに組み込まれていると言われています。
年末年始は、朝寝、夜更かし、初詣参加による睡眠時間の短縮などによりリズムが崩れることが多くなります。
サーカディアンリズムに反する飲食と生活リズムによって、新陳代謝が低下し脂肪が蓄積するというのが太る原因になるのです。
栄養バランスが崩れる
バランスの良い食事は、次の6つの栄養素を摂取することが重要だと言われています。
バランスのよい食事
ご飯、パン、パスタ、そばなど
②ビタミン、ミネラル、食物繊維
野菜サラダ、緑黄色野菜、味噌汁
③タンパク質
肉、卵、納豆など
④カルシウム
ヨーグルト、チーズなど
⑤ビタミンC、カリウム
果物
⑥脂質
肉、ハンバーガーなど
年末年始には、お酒、お餅、年越しそば、おせち料理など、炭水化物(糖質)のオンパレードの食事になります。
○○ザップが糖質制限と筋トレで短期間で大幅なダイエットを実現しているのは有名ですが、他の5つ栄養素が減り、ダイエットの宿敵である炭水化物に偏重した食事になるので太るわけです。
運動量が減る
年末年始の間は、家にいて座っている時間が長くなるので、必然的に運動不足になりがちです。
(財)日本万歩クラブの調査では普通の事務職の人でも1日6,500~8,499歩は歩いているそうです。
自分では意識していなくても、通勤通学の間、仕事中も事務所内でのほんの少しの移動だけも、この歩数を歩いているのです。
年末年始は徒歩数が激減することにより、運動量もそれに比例して減ります。
体の浮腫
おせち料理などお正月の食事は、塩分が多い物が多く、普段よりも塩分の摂取量が増えます。
それにより、体が血液の濃度を薄めるために水分を多く保持しようとすことによって、体に浮腫が生じることがあるのです。
とくに女性はその傾向が強いです。
複合的な原因
上に挙げた4つの要因が重なると一気に太ってしまうことになります。
生活のリズムが狂い新陳代謝が低下し、栄養バランスが崩れ糖質を大量摂取し、運動量低下によりさらに脂肪燃焼量が減り、塩分摂取量増加により浮腫が生じる。
日本の年末年始はこれら4つのもの太る条件が揃っているのです。
正月太りの対策とリセット方法
正月太りの対策を、「防止策」「リセット方法」(メンタル面と実行面)」の観点別に考えてみます。
防止策
ますは、正月太りを起こさないという対策が一番重要だと思います。
先に挙げた4つの要素をすべての通常通りの生活をすれば、正月太りは起こらないわけです。
起床、就寝、食事の摂取時間、食事内容、運動量を普段と同じにすれば良いという話なのです。
しかし、そうすると大変味気ない年末年始になってしまいます。
そこで、4つの要素のなかで、全部好きなだけやるのではなく、自分でストレスなくできることを決めてそれだけを実行するというのが良いでしょう。
食事は我慢しないけど、散歩を1時間する、お酒はビールや日本酒は控えウイスキーにする。
食事もお酒も飲むけど、起床、就寝、食事の時間帯は普段通りにする。
など、自分なりに調整できるところは調整し、譲れないところは好きにするということで、一定の予防効果は期待できるでしょう。
個人的な話をしますと、私は好きなだけ食べ好きなだけ飲みますが、寒い中散歩を沢山して、リズムは普段通りに過ごします。
すると、1kgていどの正月太りで済み、特になにもしなくても1月の後半にはもとの体重に戻ります。
自分で調整しやすいところだけをキッチリやることで、完全ではなくても防げます。
好きなものは好きなだけやって、抑えられるところだけを抑えるという切り分けが大事だと考えます。
リセット方法「メンタル編」
防止策を講じなかったり、講じても正月太りをしてしまった場合は、早めにリセットをかけましょう。
リセットを進める上で重要なのはメンタル面と何を実践するか?を決めて行動することです。
このメンタル面で100%決まると言っても過言ではないでしょう。
Step1メンタル面(マインドセット)
まず重要なのは、メンタル面を整えることです。
これは一番重要なのですが、失敗するかたのほとんどはこのマインドセットができていないことによるものだと思います。
先に述べたように、正月太りをしてしまった人の59.2%の人が1月末時点でリセットできていないのは、リセットするために必要な行動をとっていないか場合がほとんどと言われています。
そして、その行動をを生み出すのがメンタル面でのマインドセットです。
行動を生み出す源泉は人間の感情やマインドです。
自分に次の質問をして、その答えを書い出しておくことと、その書いたことを強くイメージしする必要があります。
質問1 正月太りをしたままリセットできずにこのままの体重か、もしくは更に太ってしまいずーっと年月が過ぎたとすると、どんな気分か?
質問2 正月太りに必要な対策をできるだけストレスがない方法で実行し、スムーズにリセットができたとしたら、どんな気分か?
fa-checkポイント1この質問の答えを書き、その時の気分を想像し頭のなかで疑似体験しましょう。
fa-checkポイント2その想像をもとに自分はなぜリセットをするのが?を明確に言葉にして、自分の気持に刻み込む。
例:自分はだらしない肉体ではなく、シャキッとした肉体を維持し堂々とした存在でいたい!
質問1の気分が悪い、質問2の気分が良い場合、リセットの成功率は高くなります。
逆に質問1は気分が悪くない、質問2は気分がよい感じがしない場合、リセットが失敗する可能性が高いです。
何故かと言うと、あなたの本心は正月太りしていることを改善したと思っていないからです。
Step2小さな行動をとる
マインドセットができたら、具体的な行動を取りましょう。
そのとき重要なのが、できるだけ小さなことにすることです。
一番失敗するのは、朝早く起きていきなりジョギングをし始めるなどの選択をすることです。
いままで、ジョギングをしていなかった人が、朝早く起きるというチャレンジと、走るというチャレンジの2つのストレス要因をいきなり持つことになるので、これだと挫折する可能性が非常に高まります。
人間にはホメオシタシス(恒常性)という性質があり、急激な変化を避けようとする性質があります。
このホメオシタシスとうまく付き合うには、日常生活の延長線上にあることで行動を増やすことです。
□理想的な行動の例
・ご飯を半分にしてその代わりにサラダや豆腐を沢山食べる。
・通勤で徒歩の区間を遠回りして、歩く距離を長くする。
・ビールをハイボールに変える。
普段していることの中で少しアレンジして組み込む方法をとるとホメオシタシスが変化したと判断しないので、ストレスが小さくなるかまたは全くかからないため、成功確率が上がります。
更には、実際に実行できると成功体験が積み上がるので、セフルイメージが上がり、行動が加速しもっとハードルが高いことにもチャレンジできるようになります。
このようにして、ハードルを低めてリセットに必要な行動をすることで、もとの体型の自分へと着実に進むことができます。
アメリカの心理学ではこれを「ベイビーステップ」と呼び、赤ちゃんでもできるステップから始めるという意味で、この名称が付けられています。
具体的な方法
リセットするための具体的な方法をご紹介致します。
代謝を上げる系
代謝そのものを上げる効果と脂肪を燃焼する効果。
②ストレッチ
血液の循環がよくなり、代謝がアップする。
③20分の半身浴
血液の循環がよくなり、代謝がアップする。
④マッサージ
血液の循環とリンパ流れがよくなるり、代謝がアップする。
食事の調整系
脂肪のもとを減らします。
②納豆、豆腐などの摂取量を増やす
タンパク質は筋肉になり代謝がアップし、カリウムが塩分を排出して浮腫を解消。
③果物やサプリメントでカリウムを摂る
カリウムが塩分を排出して浮腫を解消。
※浮腫んだ場合はこれがおすすめです。
これらを複数をあわせてやると、結果は早いですが、メンタル偏で述べたよう頑張りすぎると挫折する可能性が高まりますので、ハードルを下げてベイビーステップになるよう工夫しながら取り組みましょう。
まとめ
正月太りをしてしまったときは、自分の肉体を見直すチャンスではないかと思います。
もし今までと同じような正月を過ごし方をしていて、正月太りなんてしなかったのに、今年はしてしまったというならば、加齢により代謝が落ちてきているという体からのサインであると言えるでしょう。
つまりは、今までの生活パターンでは、現状の体型を維持できなくなってきているということでもあるでしょう。
食生活、生活パターンを改善する良い機会と捉えてベイビーステップで、生活改善策を実行に移すチャンスです。
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